『ダブル・デュースの対決』(ロバート・B・パーカー)
「ハードボイルド熱再燃」の勢いで、『スペンサー・シリーズ』を立て続けに。余裕かつ円熟の完成度&オモシロさでした。作者のロバート・B・パーカーは元々ハードボイルド小説に登場する私立探偵の研究で博士号を取得し、大学で教鞭をとったこともあるインテリで、過去のハードボイルド小説のエッセンスを選りすぐって抽出した結果造形されたのが主人公のスペンサーだとか。よって、各作品とも、登場人物が飲食するシーンが異常に魅力的です。これは、我が日本の超一級ハードボイルドである池波正太郎大先生の『鬼平犯科帳』(断じて北方・バーボン・謙三なんかぢゃない)なんかにも通じる感じですな。今作では、スペンサーが夕食時によく作る(ハードボイルド探偵は自分で料理するのだ)「ビスケット」が気になって仕方がなかったのですが、これは、≪ケンタッキー・フライドチキン≫なんかで売っている「ビスケット」と同じで、いわゆる「スコーン」というヤツですな。いずれにせよ、猛烈に食いたくなります。『鬼平』の「小鍋仕立て」みたいなものでしょうか。いや、まあ、食う話ばかりではアレなんで、偶にはハードボイルドなセリフの1つや2つでも抜粋しておきましょう。
「おれは人生のほとんど大半を、行きたい所へ行き、やりたいことをやり、誰にも説明する必要のない生活をしてきたんだ」(こんなセリフ、恋人やカミさんに言えますかね?言えるわきゃないわね)
「そこに無いものを見、それが無であることを理解するには、人は冬のような心の持ち主でなければならない」(誰かの引用。よく意味は分かりませんが、“冬のような心”というのがヤケにカックイイ)
「私はなんと答えたらいいか判らないので黙っていた。これまで、黙っていて後悔したことはない。今後もその点に磨きをかけることを自分に約した」(約せないな、なかなか)
「マーティニが好きになるにはかなり時間がかかるが、それだけ努力する価値がある」(未だ努力不足です) |
PM 11:44:48 |
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