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■2009年05月08日
多摩蘭坂
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おれがおれになるために必要だったかはわからない、が 今おれがおれでいるのは、清志郎がいたからだ。
俺という人間の根本は、さみしい、心だった。 とにかく、おれがおれであろうとすることが、 まわりの人間を遠ざけ、自分をまわりから遠ざけ、 強さと弱さの真ん中で、ひとりだった。 そのさみしさは貪欲で、まわりにたくさんのやさしい人たち、 笑顔や、本気があるのに、すぐに僕をひとりにさせた。 ひとりはそれほど怖くなかった。 でも、さみしかった。
98年、僕は大学に入った。 東京、あの長い坂を登る途中の6畳間。 初めてのひとりでの生活。 ひとりの知り合いもいない町。 古本屋のワゴンセール、「GLAD ALL OVER」 980円、安いから買った3枚組のライブアルバム 初めて知ったしゃがれ声、忌野清志郎。
高校の頃、ロックンロールを俺の心に刺したのは、ストーンズだった。 そしてボブ・ディラン、ビートルズ、ピストルズ…最高だった。 でも、清志郎は、おれと同じ言葉で、ロックンロールっていう生き方、 おれの生活と地続きだ って歌ってた。
会ったこともない、遠くにいる清志郎が、 おれのことをわかってくれていた。 おまえの考えてることって、こうだろう? 感じてることってこうだろう? おれはまるで併走してるみたいで、 一緒に歌ってるみたいで、 何度も、何度も聴いて、歌って、
おれはさみしくなくなった。
いつも清志郎と、共にいたんだ。 それは憧れよりも強く、共に 爆発的な感傷、痛むほどの叙情、溶けるような激情、 斜に構えてるのに、力強く、新しいけど、懐かしいほど、 それは切ない、ああ、おれと直結していた。 メロディもリズムもおれの記憶と今とこれからに繋がって、 トランジスタラジオ、高校の屋上、 大好きなあの子、爆発寸前の俺、 そしておれはすっかりこわくなくなったんだ。 人を愛すること、怒ること、 バカにバカって言ってやること、 殴ること、酔っぱらうこと、 キスをすること、手をつなぐこと、 優しくすること、損すること、 賭けること、泣くこと、 闘うこと、苦しむこと、 認めること、許すこと、 そうだよ、生きること。
一度も涙は出てこない。 不思議だけど、なんとなくわかるよ。 もう、おれは、大丈夫ってことだろう? 清志郎、大好きだよ。 もっと歌を聴きたかったよ。 もっと歌って欲しかったよ。 もっと一緒に踊りたかった。 大好きだよ。 でも、清志郎、おれはもう、大丈夫。 もうさみしくないんだ。 おれはきちんと生きていけるよ。 ありがとう。
大好きだよ。
清志郎は、ジョンの歌を借りて歌った、 天国はない、ただ空があるだけ、と。 一度きり。 それを、だから、ずっと、きちんと、自分だったよな。 おれも、そうするよ。 みんながそうすりゃいい、って歌ってくれたよな。 おれが、おれとして、生きていくよ。 一度きり、ずっと。
ありがとう。清志郎。
大好きだよ。
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AM 12:34:19 |
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■2007年04月02日
Smoke On The Water
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セルジュ・ゲンスブールは1日200本タバコを吸ったという。 なぜそんなにタバコを吸うのか?と聞かれた彼は、 「俺は空気を吸うのが嫌だからタバコを吸ってるんだ」 と答えたと言う。
嘘でいいんだよ、美意識を持って生きろ、って事だ。 俺たち変人の、言わば矜持ってやつだ。
しかしタバコより空気のほうが旨いよな。 ゲンスブールだって旨いからタバコを吸ってたのかは知らないが、 しかしやはり空気のほうが旨い。
外に飯を食いに行って、一番良くわからねえのは、 飯を残してる奴だ。 残すなら頼むな、って思う。 まあ、一品頼んでそれすら食べれない小食さんはまだいい。 だけど飲み屋なんかでたくさん頼んでちょっとずつ食って残すってのは何がやりてえんだ。
そんで二番目にわからねえのは、ウーロン茶だ。 酒をのまねえ席の大人は、ドリンクは?って聞かれて 大体みんな「ウーロン茶で」って頼む。 もちろん、ウーロン茶が大好きな人はいい。 ガンガン頼んで幸せいっぱいウーロン茶を飲んでもらいたい。 そんな笑顔を見るのは俺も幸せだ。 だけど日本人の大人がそんなにみんなウーロン茶が好きとは思えないんだよな。 家じゃ煎茶か麦茶じゃねえのか?ウーロン茶のパックだって売ってるのに。 なんかこう、何か頼まなくちゃいけないからウーロン茶って言ってる気がする。 ほんとは飲み物なんて結構どうでもいいのに、聞かれたらウーロン茶、って感じで。メニューも見ずにだ。 もっとも、麦茶置いてる店も少ないよな。 なんとなくウーロン茶のほうが珍し感があるから? まあとにかく、俺は酒を飲めないときはいつも、メニューをじっとしっかり見た後、「水で」って言うときが多い。 水って旨い。 所沢とかの水が旨いかは知らんが、旨い飲み屋の水はちゃんと旨い水だ。単純で、しっかりしている。 少なくとも俺は飲み屋のウーロン茶と水は同じくらいの旨さな気がする。 金が無いわけじゃない。 けど水がタダでウーロン茶が380円なら、やっぱり水って思う。 本当に、何故みんなウーロン茶ばかり頼むのだろう?
ゲンスブールのように、「俺は水を飲むのが嫌だからウーロン茶を飲んでるんだ」なのだとしたら、 あんたは確かな気持ちでウーロン茶を飲んでくれ。 俺も意見は無い。
嘘でもいい。 それが美意識ってやつだ。
あんたも変人さ。 あんたは立派な人だよ。 |
PM 10:03:20 |
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